二段落とし(言葉・意味の幅)
2004年 04 好き嫌い
|
自分:お前、こないだの健康診断の結果どうだった?
相方:医者に血圧が高いって言われちゃった。
|
自分:ダメだよ好き嫌い言っちゃ!何でも食べないと!
相方:だって俺、野菜とかキライなんだもの。
|
自分:まぁ、俺も苦手な食べ物くらいあるけどさ。
相方:何々?
|
自分:サリンだろ、ウランだろ、炭素菌だろ...。
相方:お前健康だよ!
|
解説:「言葉・意味の幅」とは、人間の脳が持つ、「言葉の意味の個人差」を利用した笑いの取り方です。
例えば「大きな魚を釣った」と聞いて、あなたはどの位の大きさの魚を思い浮かべるでしょうか?
思い浮かべる魚の大きさには、個人個人で必ず差が出てくるでしょう。それが「言葉の意味の個人差」です。
上記のネタでは、ツッコミ役(相方)の脳内では「苦手な食べ物」の範疇は食用に限られます。しかし、
ボケ役(自分)の脳内では「苦手な食べ物」の範疇は食用に限られません。よって、そこに価値の差が生まれ、
笑いが生じるのです。「言葉・意味の幅」の場合、意味は必ず同じ方向となりますので、笑いには関係ありません。
それが、「言葉・意味の幅」と「言葉・抽象」との違いです。
|
各変数の値
|
価値:苦手な食べ物がある(ゼロ)⇒苦手な食べ物がない(プラス)
意味:なし
冗長:言葉の意味の個人差
|
※「言葉・意味の幅」で笑いを得る場合、価値の値の符号を逆転させる事は出来ません。従って、
他のパターンの二段落としと同じ様に大きな笑いを得るには、価値の値の落差をより大きくする事が必要です。
|
|